問題児から真面目な頑張り屋に変身した幼少期~高校時代
1964年、(1回目の)東京オリンピックの年に生まれる。
物心つくかつかないかの頃の私は自由で感情豊かな子供でした。物語や映画に感動して大泣きし、幼稚園では先生の言う事を聞かずに単独行動。
そんな私がいつしか真面目ながんばり屋に育ったのは、母の厳しいしつけによるもの。結果、中高時代は勉強や部活、目の前の目標に一生懸命取り組む子へと成長。
自分がどうしたいかわからないまま選んだ大学、就職
人の心理や生き方に興味を持っていた私は「心理学部に行きたいなぁ」とぼんやり思いながらも、心理学部に行けば数学をやらなければならない、これ以上苦手な数学は勉強したくないと思いとどまる。結果、読書好きだから、という単純な理由で文学部へ。
困ったのは4年後の就職。自分が何を好きなのか、どんな仕事をしたいのか、どんなキャリアを歩んでいきたいのか。人生の選択の時、やりたいことが浮かんで来ない自分に戸惑いました。
ちょうど男女雇用機会均等法の改正により女子総合職がスタートした2年目のタイミング。「世間で人気だった」という理由で金融機関、「せっかくチャンスがあるのだから」という理由で女子総合職を選択。
今振り返れば、世間の常識や他人基準による選択でスタートした社会人生活でした。
頑張る事がアイデンティティの会社員時代
入社した会社は男性中心の体育会系風土。毎晩9時、10時まで残業をして、その後上司につき合って飲みに行くライフスタイル。
元々体力がなく、頭痛が持病だった私には体力的にキツかった上、女子職員は全員制服の中、スーツ姿の女子総合職はレア人種、精神的なプレッシャーも強く感じましたが、配属された商品開発の仕事が面白かった事で、だんだんやりがいを感じるようになりました。
部署移動や昇格も順調で、それから12年間、頑張れば頑張るほど評価される会社風土の中で、頑張ることが私にとってアイデンティティのようになっていきました。
退職~燃え尽き
入社13年目、週の中で鎮痛剤を飲まない日の方が少ない状態になっていた私は、体力の限界を感じるようになっていました。
気力で頑張り続けましたが・・・ついに退職を決意。今まで頑張って積み上げたものがすべて無駄になってしまった、喪失感を味わいました。
転職ジプシー時代
私がやりがいを感じるのはどんな仕事なのか? 処遇と拘束時間のバランスは?
すっかりわからなくなってしまった私は、転職を繰り返しました。
金融機関、外資系、士業の個人事務所、管理職、派遣職員、契約社員・・・いろんな業種や環境、働き方を経験しました、がどれもしっくり来ず。生き方の迷路に入り込んだような気持ちでした。
この体験を、無駄な時間、挫折の連続、とずっと思っていましたが今となっては、働き方のご相談を受ける時の貴重な財産です。
不妊治療時代
ようやくベンチャー企業に落ち着いたのが40歳の頃。
「子供を産むならラストチャンス」そんな思いが湧いてきました。諦めるまでの5年弱、子供を持つことが希望の光となり、不妊治療で頭がいっぱいの日々でした。
諦めたのは45歳になる直前でした。
資格ジプシー時代
再び、生きがいや目標を探し求める日々が始まりました。
仕事や頭痛で先送りにしていても、「子供を持つのは当たり前」と思っていた私は、後悔や絶望感に苛まれるようになりました。
せめて生きがいになる仕事と出会えたら・・・そんな思いから、今度は資格ジプシーに陥りました。
この時期を今振り返ると「やりたい事探し」がうまくいかなかったのは当たり前。私は自分の価値観や個性をわからないままに、「これならできるかも?」という動機だけで、全く興味の無い資格に挑戦していたのです。
今振り返れば動機も間違っていたと思います。
やりたいこと探しは、喜びを得るためではなく、不足感を埋めようとしていただけでした。
コーチングとの出会い
生き方迷子で行き詰った47歳の時、クライアントとしてコーチングと出会い、これが人生のターニングポイントとなりました。
コーチングのテーマは「生きがいになる仕事を探す」でしたが、自分と向きあった結果、行き着いたのは「捉え方を変える」
ここでようやく私は長かった自分探しのトンネルから脱出できたのです。
自分の思考グセに気づき、マインドセットを変えたことで、環境は何も変わっていないのに心穏やかに楽しく毎日を過ごせるようになりました。
この自分の変化に驚き感動したのが、私がコーチになりたいとおもったきっかけです。
かつての私と同じ様に「一生懸命頑張っているのに幸せを感じられない」そんな女性たちのサポートをしたいという思いが湧いてきたからです。
ライフコーチとして活動を開始
49歳からライフコーチとして活動を始めました。
以来、働き方や人間関係、自己肯定感や捉え方の癖、婚活やパートナーシップ、ライフワーク探しや起業、子供のいない人生の生きがい探しなど、様々なテーマのクライアイントさんをサポートしていますが、大切にしているのはその人らしさと心の持ち方です。
特に捉え方については、捉え方が変わると感情が変わり行動が変わる、そして結果人生が変わる。自分と同じような変化を起こすクライアイントさんたちを見てきました。
そして今
50代後半になった今、命の時間の貴重さをヒシヒシと感じています。人生の最期の時に「この人生で良かったと思える生き方をしたい」そう心に決めて、自分の価値観と持ち味を羅針盤に“自分の人生”をまっすぐに進む決意です。
同じような思いの女性たちが、50代を最高に楽しみながら自分らしく輝く60代を目指して生きるサポートをすることに大きな喜びを感じています。
➡️戸田くにこの大切にしたいこと